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zoom RSS 遥か司馬遼太郎先生

  作成日時 : 2007/09/18 12:40   >>

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数あるブログでも扱っているであろう司馬遼太郎先生について思うところを書いていきたいと思います。

まず書きたいことは、今後日本では司馬先生を凌ぐ歴史小説家はでないであろうことです。

司馬遼太郎先生の歴史家あるいは歴史小説家として他の文化人を寄せ付けない理由は、以下に示す経歴を経た資質にあると考えるからです。

司馬遼太郎は、ご自身が言われているように歴史小説家であって歴史学者ではありません。

しかしながら、晩年の著作である
「この国のかたち」や「街道をゆく」
で述べている内容は、もはや「歴史小説家」のカテゴリーを超え、現代文明へ提言をする「歴史家」と位置づけてよいと考えております。

その経歴とは
まず第1に現役の日本陸軍の軍人であったこと。
 この経歴から、歴史家に必須な二つの要件を備えることになるなります。

 ・当然のことながら軍事が分かること。
 歴史の主要部分は、戦争あるいは戦闘にありました。
 これを純技術的に分析できる能力を備えている。
 「坂の上の雲」の英訳が米国で出版されたとき、「これを書いたのは軍人か?」との質問が出たほどである。
 この能力を現在日本で有しているのは自衛隊の一握りの人だけでしょう。

 ・戦闘はしなかったにせよ実際の戦場にいたこと。
  これは、誠に稀有な経歴といっていいと思います。
  つまり、一度死線を越えた、あるいは死ぬことを一度覚悟したこと、です。
  実はこの要件は最も司馬史観を形成する上で大きいものと考えています。

  歴史資料は、血塗られたものが多いし、それをなした人物は徳川家康にしろ、近藤勇にしろ生臭い迫力に満ちたものと推察されます。これらのものと直に向き合うには相当の胆力が必要であり、客観的に見ようとすればなおさらその「境地」が必要となります。

  こういった「境地」をもってる人は、日本では、もう数えるほどといってよいでしょう。

  なお、司馬遼太郎先生は、学徒出陣組で職業軍人ではありませんでしたが、陸軍での地位は少尉任官しており、防衛大学校の講演でも
 「私はかつて日本陸軍の軍人であった。」
  と述べております。

   さらに言えば、司馬遷の偉大さは当然のことでありましたが、文官であったため軍事には詳しくなく「史記」の中では、中国の英雄達の軍事行動についての専門的考察は見当たらないと考えております。

   司馬遼太郎氏は、「坂の上の雲」のあとがきの中で、連載の後半には
   「たとえ児玉源太郎や乃木 希典が机の前に迫ってきても、当時の戦況について十分議論できる自信ができた。」
   と述べております。

   以上は、コメントを頂いた方への私の考えです。

第2に京都の大学と仏閣を担当した新聞記者であったということ。
今歴史小説を書いている人で古文書が読める人、また書の審美眼がある人は何人いるでしょうか。
「空海の風景」の中に
「空海の書には、速力がある。」
と書かれています。
あるいは、別の本で
「正岡子規の書は、最澄のものに似ている。ただし、言うまでもないが最澄のそれには遥かにおよばない。」
とも書かれております。
はっきり言って、私には彼らの書を見ても、そのように判断する能力はありません。

これに、新聞記者という文章を扱うプロであったことも付け加わります。

こうした要件の上に、司馬先生の人柄が加わり、司馬遼太郎という巨人が存在しています。

これまで、これらの要件を満たす人材は日本史の中にいなかったし、今後も出ないのではないかと思います。

こういった意味で、司馬遼太郎先生の著作が読める立場にある我々は全くもって幸運だと思うのと同時に、司馬先生が不世出の歴史小説家であると考える理由です。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして こんにちは
司馬 先生の お言葉の うちで
( 思想は 大法螺である )
  の一説 です
あとは 忘れて しもたよ
 ゴメンなさい〜

極楽とんぼ
2007/09/18 12:53
初めまして。私も司馬さんの著作が好きで、大学時代に
専攻していた国文学で研究していました。

指摘するべきか迷ったのですが、敢えて書かせて頂きます。
司馬さんは「歴史小説家」であって「歴史家」ではありません。
ご本人も批判を受け「私は歴史小説家であって歴史家ではない」と
公言しています。
第2に軍人ではありません。国家総動員法により学徒出陣しただけです。
人手不足で中尉の尉官に就いたまでです。
また必ずしも歴史家に戦場経験は必須ではないです。
歴史家の大元、司馬遷は文官で戦場経験はありません。
現在「歴史家」と呼ばれる人たちの多くは戦場どころか戦争経験ありません。

「荒らしのつもりはありませんが事実に反した記述が多かったので
敢えて書かせて頂きました。不適切でしたら削除してお願いします。




カラス
2007/09/26 16:33

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