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zoom RSS 原発ホワイトアウト 書評

<<   作成日時 : 2013/11/24 20:21   >>

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人気のバラエティー司会者が
息子の不祥事のため、番組を降板したことについて

元総理大臣が
「原発ムラの勢力の陰謀。
 この小説を読めばわかる。」
と発言した、ことがニュースになった。

「この小説」とは、東大法学部卒、国家公務員試験I種試験合格
(と裏表紙に書いてあった)の若杉冽氏が著した

原発ホワイトアウト

のようだ。

かなり以前の記事で紹介した現役官僚が書いたという
「三本の矢」
と並ぶ小説、という新聞の書評を読んで
少し高い(1600円)ながらも買って、読んでみた。

陰謀を暴く告発本、というカテゴリーとしては
ジャーナリストでもない人が書いた、という意味で
興味深かった。

しかしながら、「三本の矢」と比較するとその内容は
かなり物足りなかった、というのが正直な感想である。

なぜなら、法学部の現役官僚を標ぼうして本を出すならば
法律的或は法学的観点(特に日本の法律体系との関連)から

原子力を含むエネルギー政策や原子力の規制政策について
の問題点を指摘して欲しかったからである。

また、日本において、今後原子力発電を選択するにしても、しないにしても
エネルギーも資源も持たない国として、そう軽々には決められないはずである。

あの震災において、福島での事故を防げなかったのは
法律的規制や行政の体系として、どこに問題があったのか。
(官僚であれば政府の一員として、自分たちに何の問題も責任もなかった
 とは言えないはずである。)

元総理大臣が、すべての原発を止めたことについて
法治国家であるはずの日本として、どう解釈するのか。

この小説で述べているような陰謀があるとすれば
それを防ぐための法律的な体系はどのようなものになるのか。

また、新たにできた原子力の規制体系について
法律的な問題はないのか。

原子力をやめて、では、どうするのかあるいはどうなるのか。

この小説の筆者は何も述べていない。

ただ、原発には大きな利権があって進められているが
とても危険だ、と述べているにすぎない。

政策を立案、推進する立場にある人の意見としては
無責任である。

同様に現役官僚が書いたという「三本の矢」でも
金融規制に関連した陰謀が描かれているが、その中で
金融規制について、様々な考え方や海外での事例が紹介され
最後は、官僚機構自体への自省で終わっているように思う。

「原発ホワイトアウト」は小説なのだから、
アミューズメントであればよい、という意見もあるだろう。

だが、「現役の官僚による著作」を売りにするのであれば
(現に政治家が、それに乗って発言している。)
もう少し、洞察が欲しかったところである。

或は、やはり官僚自体の能力が低下しているのではないか
という危惧を覚える一冊であった。



















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